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すいーと・すいーと

黎が管理・運営しているきまぐれブログです。 初めてお越しの方は、カテゴリー「about」内の「はじめに」という記事をご覧ください。 女性向け要素、同人要素を含みますので、苦手な方はご注意ください。

2024.05.19
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2009.06.02
あんまり、友垣話ってアップしてないですね。
というか、先月「6月はFFメインで!」といってたくせに、
結局戦BAなのか、という気がしてなりませんが;;


本日アップするのは、慶次君のひとり語り。
大阪城に乗り込んで秀吉を殴り倒したあと、
お墓参りに来たときの話です…ねねの。
結構気に入ってるんですが、アップしてなかったなぁ、と思って。

これは確か、雨宮からのリクエストで、
「かっこいい慶ちゃんが見たい」と言われたんですね。
うちの慶次君、結構情けないので。
で、慶次君がかっこよく書けそうなネタをくれーと言ったら、
「お花いっぱい持って、ねねのお墓参りに来た慶ちゃん」
という素敵リクをもらったのでした。

慶次君には、いろいろ納得できない部分が
最後までいっぱいあったと思うんです。
でも、最後に、ちゃんとねねに会いに来た。
そんな感じで書きました…確か;


慶次君って、カッコ悪いキャラだと思うんですよ、ぶっちゃけ。
お、怒らないでくださいね(汗)
私が慶次君に持っているイメージは、
カッコ悪くてかっこいい。
多分、誰よりも人間臭くて、くだらないことでも目いっぱい悩んで、
どんな理由があっても、許せないものは許せないと叫んで怒って、
時には何が正しいかわからなくなってグダグダしちゃったり。
そんな情けなくてカッコ悪いところがいっぱいあるから、
彼はとてもかっこいいんだと思います。

……まぁ、この話で、ちゃんとカッコ良く書けているかは……
…………雨宮は当時、絶賛してくれました←
慶次君をカッコ良く書くのって、なんて大変なんだ…!!orz
あ、あの、散々かっこ悪いとか言いましたが、
私、大好きですよ、慶次君!! 


えーと、なんか自分がグダグダしちゃってますが(駄)
お読みくださる方は、どうぞ続きへとお進みくださいませ!

…続きの入り口が、キャラによって
「続き」(や中身)と関係のないものになりつつある…(爆)







「手向けの」



 ねね、久しぶり。やっと、やっとここに来れたよ。早いもんだよなぁ。あれからもう、何年経ったんだろうな。
 この間、あいつに会ってきたよ。そう、秀吉。すっかり変わっちまってたよ。俺の知ってる秀吉は、もういないんだなって、そう思った。お前が好きだった、クソ真面目なくせにやることは豪快で、でも誰より優しくて穏やかだったあいつは、もう、いないんだ。なあ、お前ならどう思う? 今のあいつを見て、どう思う?
 なーんて、ごめんな、うだうだ言っちまって。俺はそんなこと言いたくてここに来たんじゃないんだ。え、じゃあなんで来たのかって? …なんでだろ、よくわかんねえ。ただ、お前に会いに来たかったのかな。そんな気がする。ずっと……ずっと来れなかったからな。
 なあ、ねね。覚えてるか? 俺たちが初めて会った頃のこと。俺、初めて会ったときにお前に惚れてたからさ、もうお前に会うたびに足元が浮ついて、なんか変なことばっかり言ってたような気がするんだよな。その点秀吉はさ、いつ会ってもみんなにおんなじように優しくて、お前にだって他の奴と同じくらいにしか優しくしてなくて、まさかあいつがお前に惚れてるだなんて、思ってもみなかったんだぜ。お前だって気付いてなかっただろ? いや、そりゃあ、俺の気持ちにだって、多分、気付いてなかったんだろうけどさ。楽しかったなぁ。いっつも3人で一緒に馬鹿やって、たまにやりすぎて半兵衛に怒られたりしてさ。楽しかったよなぁ。あの頃、俺たち、4人だったんだよな。
 そういえば、お前、いつの間にか、あんまり元気良く笑わなくなってたよな。あ、いや、お前はいつでも元気に笑ってたよ。特に秀吉の隣にいるときは、もうむちゃくちゃ楽しそうに笑ってた。俺はそんなお前の笑顔が好きだったんだぜ。でも、いつの間にか、お前は心から笑わなくなってた。それに気付いた頃から、俺は秀吉とそれまでと同じように話せなくなったような気がする。お前が笑えなくなったのが、秀吉のせいだって、俺、きっとそう思ってたんだな。
 ねね。俺、久しぶりにあいつに会って、もう一回考えてみたんだ。なんであいつが変わっちまったのか。どうして、お前を殺さなきゃいけなかったのか。あいつが求める「力」ってなんなのか、あいつが嫌う「弱さ」ってなんなのか。正直言うとな、俺には今でもわからねえ。弱い奴を踏みつけるようなやり方は、やっぱり俺には理解できねえよ。だって、あいつは、お前を殺さなきゃ得られないようなものが欲しいって言ってるんだぜ。あんなに、あんなに惚れてたお前をさ。
 でも、俺は、もしかしたらあいつを理解してやれたかもしれなかったのに、理解するために必要なことをしなかったんだと思う。おまえは、きっと全部わかってたよな。全部わかってて、秀吉の手にかけられることを、受け入れたんだろ? お前、笑ったもんな。最後に、秀吉を見て、笑ってたもんな。
 俺な、お前のことも、なんだかわからなくなってたんだ。あんなに惚れてた秀吉のせいで笑えなくなって苦しんでたのに、秀吉に殺されて、最後にあいつを見てもう一度笑えたお前のことが、俺には理解できなかったんだよ。……だからここに来れなかったんだ。ごめんな、ねね。
 今なら、少し分かる気がするんだ。お前は、本当に秀吉が好きだったんだよな。誰よりも何よりも秀吉のことが好きで、だからあいつを、精一杯理解しようとしたんだよな。きっと秀吉は、ずっとひとりで苦しんで、何か悩んでたんだろ? だからお前まで秀吉のために悩んで苦しんで、それで笑えなくなってたんだ。お前はそうやって秀吉をずっと見てたから、それにあいつがお前を誰より大切に思ってるってわかってたから、きっとお前は、望んで秀吉の手にかけられたんだよな。俺、そんなこともわかってなかった。おまえが殺されたからってかっとなって、ちっとも頭で考えてなかったんだ。
 ねね。俺、もう一度秀吉に会ってくるよ。今度は喧嘩じゃなくて、腰据えて話してくる。今だったら、もしかしたらあいつを理解できるかもしれねえって、そう思うんだ。もう一度、あいつと話してみる。昔のあいつに会えるなんて思わねえ。でももう一度、今度はあいつを理解できるように、じっくりと話をしてみるよ。やっぱりあいつは、友達だ。
 じゃあ、行ってくる。次に会いに来るときは、秀吉と一緒に来たいって思ってんだ。でも、お前がそれを望んでるのか、俺にはよくわからねえ。その答えは、きっと秀吉が知ってるよな。またこんなところでひとりにさせてごめん。俺はひとりでもまた来るよ。だからそれまで、この花を見て待っててくれな。お前が好きだった小さな花、めいっぱい集めてきたんだぜ。こうやって置いていったら、墓の周りに根付いちまうかな。でもそうなったら、お前はもう寂しくないよな。いつでもこの花が見れるだろ? お前が昔から大好きだったこの花をさ。
 それじゃあ、またな。また来るからな、ねね。



                                                 幕

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戦BAの半兵衛と、FF7のザックラにぞっこんフィーバー中。

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