すいーと・すいーと
黎が管理・運営しているきまぐれブログです。 初めてお越しの方は、カテゴリー「about」内の「はじめに」という記事をご覧ください。 女性向け要素、同人要素を含みますので、苦手な方はご注意ください。
更新前に大好きなサイト様をあちこち覗いてきましたら、
いろいろと衝撃が強すぎたのでございます…
忍者のHPのドメインに戦国武将シリーズが投入されて、
「han-be」とかあるんだとか。
どこが情報源側からず確認できなかったんですが
戦BAがミュージカル化するとか…?
ちょっと待ってくれミュージカル大好きだよでも不安要素のがでかいよ(笑)
でも未確認情報です。
情報書かれてた方も、どこかのファンサイトでご覧になったみたいですし。
今日は昨日の続きの半幸SSをアップします~。
タイトルの通り、旅行2日目の夕方の出来事。
えーと、うちの半幸は、基本的にキスまでしかいってません。
旅行というおいしいシチュでもそれは変わりません(笑)
なぜかというと、うちの竹中さんは相手が幸村君だと、
「ちょっかい出したくて仕方がないけど、きれいなままにしておきたい」
と、ひとりで無駄に悶え苦しんでいるからでございます(爆)
まぁ…いくところまでいってるのを前提に考えている話もありますが。
(だからお前は朝からなんの話をしている)
昨日の続きではありますが、これだけでもお読みいただけると思います。
ぶっちゃけ、あわあわしている幸が書きたかっただけで、
特に内容は…ないような気が…;
すいません、一緒に温泉に入ってるふたりが書きたかっただけです(苦笑)
それでは、宜しければ続きにお進みくださいませvv
「初旅行2日目の夕方のできごと」
幸村はすっかり固くなっていた。
「どうしたんだい、幸村君?」
「いっいえっ、なんでもありませぬっ」
半兵衛の問いかけに答える声も上がっているのが、自分でも嫌というほどわかる。半兵衛も気付いていないはずがないのに、「じゃあ早くおいで」とそ知らぬ顔だ。そもそも、自分がどうしてこんなに固くなって緊張しているのか、自分でもよくわからない。昨日は別に、さほど気にもしなかったというのに。
(お、落ち着け、落ち着くのだ!! 昨日と何も変わらぬ、そう、何も変わらぬではないかっ!!)
言い聞かせれば言い聞かせるほど、余計に緊張してしまう。そのうちに、からりという音が響き、ほわっと温かい空気が入り込んできた。幸村は一度パンと自分の頬を叩くと、緊張の解けぬままに半兵衛に続く。別になんということはない、今からふたりで温泉に入るのである。
昨日と違うことといえば、正真正銘、ふたりっきりになってしまったということくらいだ。
思えば昨日は、他にも大勢人がいたから、特別意識せずに済んでいたのだろう。半兵衛との初めての旅行にはしゃいでいたことや、温泉に入ること自体が楽しみだったせいもあったように思う。しかし、今日は昨日より早い時間に来たせいか、他の人の気配がない。広い温泉で、ふたりっきりだ。無性に半兵衛の所作が気になって仕方がない。思わず視線がいってしまう。
(昨日はこんなではなかったというのに…。お…俺は、なんぞやましいことでも考えているというのか…っ)
禁欲的でうぶな幸村は、自分がとてつもない罪を犯しているかのような意識に苛まれ始めていた。
「何を緊張しているんだい。昨日も一緒に入ったじゃないか」
「はっ…はい、すみませぬ」
「別に謝らなくてもいいけどね」
顔中、火がついたかのように熱い。くすくすと笑っている半兵衛の顔を見ることなど、とてもできなかった。意を決した幸村は、邪心を追い払うかのように頭から熱い湯をかぶる。冷えた体が一気にとかされるような感覚に、思わずぶるりと震え上がった。これで少しはましになるだろう。気持ちの問題だ、そうに違いない。
実際、多少は落ち着くことができたので、幸村はまだ幾分どぎまぎしながらも、既に髪を洗い始めている半兵衛の隣に腰を下ろす。が、間もなくそれを後悔した。否が応にも、視界の隅に半兵衛の姿が入ってしまうからだ。色白で細い腕、長くきれいな指、それに…引き締まったきれいな脚。カモシカのような脚とは、きっとこんな脚のことを言うのだろう。そこまで考えてから、幸村ははたと我に還った。一体、どこを見ているのだ。
結局、幸村が髪や体を洗い終わったのは、半兵衛がさっさと湯船に浸かった、しばらく後のことであった。
「なんだか、昨日よりも随分と時間がかかったね」
「も、申し訳ありませぬ」
浸かってしまえば、せいぜい見えるのは上半身等でくらいのものだ。ようやく幸村はほっとする。男同士で何を遠慮することがあるのか、というのは昨日の半兵衛の言い分だが、半兵衛のきれいな肢体にどきどきするわ、そんな自分がなんだかやましく思えて身悶えするわで、幸村にとってはいっそ遠慮以前の問題だったのだ。顎まで浸かってじんわりと解凍されていく。折角の温泉なのだから、この安堵はやはり欠かせない。
だが、それも間もなく消え失せた。ずっと浸かっていて熱くなってきたのか、半兵衛が腰を浮かせ、脚だけが浸かっている状態になってしまったからだ。目のやり場に困る。温泉とは関係なしに、幸村の全身が熱くなった。
「幸村君、ちょっと浸かったら、外に出てみないかい?」
「えっ」
最終的に半兵衛にやや背中を向けていた幸村は、思いがけない半兵衛の言葉に少し振り向く。
「ほら、昨日は混んでいたから、露天風呂には行かなかっただろう?」
「おぉ、そうでしたな」
「きっと、雪が積もっていてきれいだよ」
その言葉に、幸村の胸が高鳴った。雪景色を見ながらの露天風呂。きっと風情があることだろう。先ほどまでの恥ずかしさやらはあっさりと吹き飛んで、幸村は嬉々として立ち上がる。では今すぐ、と弾んだ声で言うと、半兵衛が楽しそうに笑った。もしかしたら、半兵衛が「今日は早めに入ろう」と言ったのは、幸村を露天風呂に誘うためだったのかもしれない。
風呂場の奥の扉を開けると、先程とは逆に冷たい空気が入ってきた。しかし、目の前に広がる光景に、おお、と声が漏れる。一面の雪化粧がまぶしい。その中に、もうもうと熱い湯気が立ち込めている。
「見事ですな」
思わず見とれて呟くと、後ろで戸を閉めた音がした。見やると、半兵衛はやはりさっさと温泉に足を伸ばしている。確かに寒い。幸村も慌てて後を追う。
改めて顎まで浸かり、美しい風景を見つめた。露天風呂は決して広くは作られてはいなかった。それでも、奥に広がる庭の美しさは充分すぎるほどだ。雪が今まさに降っていたとしたら、また少し変わった光景になっていたのだろう。そんなことを考えながら、幸村はちらりと半兵衛を見る。思いがけないことに、そこですぐに目が合った。
「なんだい?」
「あ、いっいえ、なんでもございませぬ」
さすがに、今思っていたことを口にするのは恥ずかしかった。いや、この雪景色に半兵衛が立っていたら、よほど映えるに違いないとの確信はあるのだけれども。そんな幸村の思いなど知るよしもなく、半兵衛が幸村の傍らに移動してくる。直後、幸村は、急に腕に触れられたことに震え上がった。
「たっ竹中殿っ?」
「いや。本当に逞しい腕だなって思ってね」
「は、はぁ」
どぎまぎしている幸村に構わず、半兵衛は幸村の二の腕を撫でている。確かに幸村は他人より幾分も逞しいし、一方の半兵衛はお世辞にも逞しい体つきとはいえない。幸村は、引き締まった半兵衛の体型が美しくて好きだったが、半兵衛自身がそれを好んでいるのかどうかは怪しいところだ。体格で半兵衛が幸村に勝っているのは上背だけで、それもあと1、2年もすれば追い抜いてしまいそうなくらいである。多少、気にしているのかもしれない。
それより幸村は、自分に触れる半兵衛の指先が気になって仕方がなかった。白魚のような、と表したら、きっと怒られるであろうことは目に見えている。そうとわかっていてもそのように表現したくなる。半兵衛の白い指先を見つめているうちに、幸村の頭の中まで白くなりそうだ。その白い指が、自分の腕を優しく撫でている。心臓が、どきどきばくばく言い始めた。
「顔が赤いね」
半兵衛のおかしそうな声に、幸村ははっと我に還る。確かに顔中が熱い。
「そろそろ中に戻ろうか?」
「あ、そ、それがしは、もう暫くここにおりまする」
「そうかい? それなら僕は先に戻るけど、のぼせないようにね」
「はっ」
むしろ、ちょっとひとりになったほうが、頭が沸騰せずに済みそうだ。そう思った幸村が、僅かに安堵した瞬間だった。
不意に半兵衛の顔が幸村に近づき、頬に柔らかいものが触れた。
「――――…っ……」
一瞬、頭の中がまっしろになる。予告なしの接吻に、幸村の顔がいっそう赤くなった。故意のように口をぱくぱくさせている幸村の目の前で、半兵衛がにっこりと幸せそうに笑う。
「それじゃあ、外で待ってるよ」
「…は、はいっ……」
小さな声で答えた後は、呆けたように半兵衛を見送ることしかできなかった。
なんだか今日は、いつもに増して半兵衛に触れられることが多いような気がする……。
幕
戦BAの半兵衛と、FF7のザックラにぞっこんフィーバー中。
09/02/19 ブログ始動